当院に賽銭箱は有りませんので…
正直にお話致します。(他所に怒られるかも)お賽銭って、何円入れるのがベスト…?
神社やお寺に観光に行くと、誰もが当たり前のようにお賽銭を投げ入れます。
願いを並べれば、きりがありません。しかし…よーく見てみると、
【賽銭箱】ではなく【浄財】と書かれていることの方が圧倒的に多いのを知っていますか?
これは、【見返りを求めない清らかなお金】という意味なんです。
…正直な所、私も昔は願い事ばかりしていました。『頼むからうまくいってくれ』って。
お賽銭に気持ちを込めるんじゃなくて…。
5円だから御縁、15円で充分御縁、25円で二重に御縁…そんな軽口を叩きながら。
しかし、一度本気でよく考えてみました。
もし自分が神や仏だったとして、5円や15円を投げられて『これで願いを叶えてくれ』なんて言われたらどう思うでしょう?
私なら間違いなく『ふざけるな』と思います(笑)。
金額じゃないんです。浄財とは、欲や計算を抜きにしたその瞬間の素直な気持ちなんです。
私は、本当に様々な経験に仏門への道を後押しされています。
人を深く傷つけた事、裏切ったこと、裏切られた事も沢山あります。
その度に、【金や言葉のごまかしで人の心は動かない】って事を、文字通り嫌というほど味わいました。
だからこそ今、浄財って言葉が響きます。
結論を言いますと、小銭入れの中を見ずに指で摘まんで出てきたお金をそのまま入れれば良いです。
1円かもしれないし500円かもしれない。
でもその無心の一瞬にこそ清さが宿ります。
かといって事前に財布に小銭で1円5円を揃えよう…なんて事したら、もうすでに欲まみれですね。
神仏は、額面なんて気にしない。見てるのは差し出す人間の生き様です。
清いお金って、額面じゃありません。
差し出す時の、腹の中の覚悟と素直さです。多くて喜ぶのは、坊さん・神主さんだけですよ!(笑)
※当院に賽銭箱は有りませんので、遠慮無く書いてます(笑)
合掌