
「ナンマイダー…」もしくは「ポクポク、チーン…」。我々お坊さんを表現する時の代名詞として、一般的にはこのふたつのイメージではないでしょうか。何かを唱えながら、ポクポクと木を叩き、チーン…と鐘を鳴らす。すぐ頭に浮かびますよね。
叩いているあの木は、【木魚】と言います。字の如く、魚の形をしています。そもそも、どうしてお坊さんはお葬式で木魚を叩くのか。音にあわせて拝む為と思われがちですが、実は元々は【眠気覚まし】だったのです。
厳しい修行をこなしながら不眠不休で読経もする訳ですから、いくら立派なお坊さんでも眠くなってしまいます。それを防止する為に、「叩きながら拝もう」ということで登場したのが、この木魚です。
では、なぜ魚なのか。生臭い物は絶対タブーとされてきたお寺で、生き物である魚を模しているのは不思議に感じますよね。実は魚は、昼夜常に目を閉じない生き物といわれています。つまり、「お坊さんも日夜眠らずに励みなさい」という意味が込められているのです。(なかなか厳しい話です)
そして時を経る中で、「この音に合わせて拝んだら皆のお経が合うのでは?」という流れから、後付けで【お経のリズムキープ】という意味も生まれました。ですから、一人で拝む時に叩く場合は、元々の目的である眠気覚ましの意味合いが強いと言えます。
※超個人的な感想としては、お経の音程や長さ、節や強弱だけでも大変なのに、さらに手を動かして重たいバチで正確なリズムを刻み続けるのは…正直、無い方が楽だと思ってしまいます。これは私がしっかり寝ているからかもしれません(小声)。
合掌