2026.02.1UPDATE

和尚の独り言2月号 「遠 回 り の 先」

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私が若い頃、「最短で行け」「無駄をするな」「とにかく結果」
そんな言葉を、よく聞きました。早く、効率よく、失敗せずに…。
けれど人生とは不思議なものですね。真っすぐ進もうとする程う
まくいかない事が多い。思い通りにならない日、回り道ばかりの
日々。立ち止まり、引き返し、「何をやってるんだろうか」と思う
夜。私も、随分と遠回りをしてきました。


仏教には、「迷いの中にも道がある」という考えがあります。
「悟り」とは、迷いを消す事では無く、迷いの中でどう歩くかを
知る事だと。近道を選んだつもりが崖だった事も、正しいと信じ
た道が行き止まりだった事もあります。


それでも、今になって思うのです。私は、正しさだけでは人は救
われない場面を幾度も見て参りました。遠回りしたからこそ、見
えた景色があり、出会えた人がいます。手を合わせられる心が残
りました。もしあの時すぐに辿り着いていたのなら、今の私はこ
こに居なかったでしょう。


2月は、内面に内面に向かってしまう季節かも。寒さに負け、気
持ちが沈み、「止まる自分」を責めてしまいがちです。
しかし仏様は、急げとも比べろとも仰りません。ただただ、
「今いる場所から、歩きなさい」そう静かに示されるだけです。
遠回りは、失敗ではありません。迷いもまた人生の一部です。


芽は一番寒い土の下で、一番深く、根を伸ばします。焦らないで
オッケー!比べないでオッケー!遠回りの先に、ちゃんと辿り着
く所があります。今はただ、自身の歩幅で進みましょう。

合掌

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